虎ノ門 賃貸事務所について

ごみの過負荷に耐えられず、回転シャフが折れた一、ギアの一部が度々破損する事故で、ラインがうま流れなくなった。
また設計通ちごみが性質別に分離されないという、新機器には致命的な状況も発生した。 この破袋分別機以外でも次々とートラブルが発生、運転休止が続出した。
細か破砕した可燃ごみの水分を除去するためへ生石灰を添加する主反応機内での発火事故や爆発事故、あるいは破砕ごみをRDFに固める圧縮成形機内でのRDFの炭化現象へ発煙事故など、システムの稼働を長時間止めてしまうトトラブルが次々と起こってきた。 爆発が頻繁に起こる大きな円筒形の主反応機は、細かなった可燃ごみに、蒸気を送り込み、生石灰を加えて熱を発生させへこの熱で水分を蒸発、乾燥を促す仕組みとなっている。
これが、カーレルグループの特許でへこの化学反応を利用することによ一、乾燥工程での灯油ボイラーの燃費を低抑えることができて、施設の維持・管理費の低減をもたらすというのが、メーカーの説明だった。 だがへこの多発する爆発事故は、メーカーの予測範囲を超えたものだった。
生石灰が水と反応すると、炭酸ガスが発生する。 主反応機内は破砕した可燃ごみと生石灰を反応させるためへ一八に分けられた部屋が階層状に設けられ、鋼鉄製の羽を使って双方をかく拝させるようになっている。
この羽が破砕された可燃ごみの中に混入している金属類に接触、火花を出して炭酸ガスに引火、爆発という事態を誘発していた。 幸い、主反応機の外壁は戦車並みの厚い鋼板で覆われているため、爆発は内部だけにとどまり、機器そのものを木っ端微塵にするという大事故にはつながらなかった。
ただ、以後、この類の事故が頻繁に起こるようになり、生石灰投入というKの特許は、大きな危険が伴う処理技術とされ、RDF業界では、ごみを細か破砕して熱風で乾燥させたのち、水分と反応して発熱しない消石灰を投与する方法が主流となっていった。 トトラブルに困ったカトトレルグループ・共同企業体は、とあえず、工期を三月二十日から三十一日まで、延長して欲しいと申し出た。

十H間で応急処置を施す考えだった。 事態は一向に改善されず、むしろますます、泥沼状態となっていった。
稼働率も正常の一〇%へ最悪五%まで落ち込む日も出てきた。 そこでへ企業体は再度、九八年(平成十年)五月二十日までとする、二カ月間の工期延長を組合に願い出て了承された。
ところが、五月十九日へ今度は破袋分別機のモーターの主軸が折れるという致命的な事故が起こった。 まさにへシステムの基幹部、心臓部が壊滅してしまったこんな状態が続いたため、大幅な処理能力の改善は見込めず、稼働率も六〇%から六五%台を推移したままだった。
この間、処理しきれないごみは、企業体責任で千葉県にある民間業者の廃棄物処理施設で焼却処分してもらっていた。 一方で、このままでは、事態が前進しないと判断した企業体は、ついに同年七月八日付で、文書による大改造工事を組合側に提案した。
文書では大改造工事に伴い、工期を再び、八カ月後の九九年(平成十一年)三月二十日までに延長するよう要望していた。 組合側もこの提案に困惑したものの、毎日排出されるごみを処理する施設であることから、拒絶できない状況に追い詰められていた。
それでも、この大改造案には、住民へ新たな、それも過度の負担を強いる条件も盛り込まれていた。 企業体は改造にかかる経費二〇億円は全額負担するが、九月から翌年二月までの工事期間中、センターへのごみの搬入は中止し、また、八月一日以降へ他所に運ばなければならないごみの処理費すべてを組合側で負担してくれと依頼した。
さらに、工期延長によって契約上に生ずる納期遅延損害金(ペナルティー)の免除も、求めてきた。 この厚かましい条件に、組合、とわけ組合議会(O武議長)は猛反発した。

トトラブルの原因はすべて処理システムの不具合にあるとして、「まるで脅しだ」「施設は実証プラントで、完成されたものではない。 企業体同様に、プランは信用できない代物」「企業体の言動に不信感があり、改めて考え直す必要がある」といった強硬な意見が噴出した。
それでも管理者のU御殿場市長は、「正常稼働を前提とした場合へ一定の方向性を出さざるを得ない」と、ごみを人質に取られている厳しい状況を背景に、改造工事の実施を認めた。 〔急浮上したごみ質問題〕しかしへこの改造工事の原因は、まった不思議なものだった。
企業体は機器類のトラブルは、搬入される「ごみの質」が設計当時、組合から提示された「設計基準ごみ」と大幅に違うと指摘してきた。 つまり、約束違反と言ってきたのだ。
ごみ質で特に問題となったのは、水分と可燃分、そしてかさ(体積)比重(単位体積重量1立方メートルあたに占めるごみの重量)だった。 組合では企業体への資料として、一九八八年(昭和六十三年)から九一年(平成四年)までの五年間のデータを渡した。
これは燃焼式の旧清掃センターのもので、当時、炉が古一、耐火煉瓦を傷めることから、プラスチック類へゴム類は処理していなかった。 これを承知したうえで、企業体は組合と、RDFでは固形燃料のカロリーを上げる必要があり、プラスチック類、ゴム類も受け入れはOKということで合意していた。
突然のごみ質問答に、組合は慌てた。 まさかへ組合はそんなことがトラブルの原因、改造工事の主目的になるとは予想していなかった。
全国どの施設を見ても、ごみ質によってごみが順調に処理できない、ましてや機器類のトラブルの原因になっているという話を聞いたことがなかったからだ。 「寝耳に水」のクレームだった。
ごみ質は、年間を通して搬入されるごみの成分を比率化したもの。 水分の比率が高いことは生ごみの量が多いことを示して低質、またプラスチック、紙類が大量だと高質と呼ばれる。
可燃分も同様で生ごみが多いと低質、プラスチック類が多いと高質となる。 組合が提示した設計基準ごみのごみ質を見ると、水分基準は五七%、低質で五九%、高質で五四%。

また、可燃分の基準は三八%、低質で三六%、高質で四一%。 かさ比重は一立方メートルあたり、基準では二九〇キログラム、低質で三一〇キログラム、高質で二七〇キログラム。
一方、企業体が分析した現状ごみは、水分五〇%、可燃分四六%へかさ比重は一立方メートルあたり一九〇キログラムだった。 特に、かさ比重が少ないと、最大で一・四トンをつかみ取る大型クレーンの稼働率を悪一ごみホッパーへの投入回数も増えて、設定した処理能力をダウンさせていると指摘した。
さらに、設計基準ごみと比較した現状ごみは、生ごみに含まれる水分は少ないものの、水分がほとんどないプラスチック、紙などの可燃ごみが増えた影響で、可燃分は一〇%も多いと指摘し、処理工程の第一段階にある破袋分別機(c/3C一、O)にトルトラブルをもたらしているとした。 柔らかい生ごみが少なり、固いプラスチック類が大幅に増えたから、破袋分別機内での分別ができなくなったのだ。
生ごみは、分別機の内部にセットされた回転ドラムに開けられた無数の穴から遠心力で分離されるはずだったが、ドラムが回転中に予測した以上の量のプラスチックと不均一に混ざ合って穴をふさいでしまった。


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